のんたん日記　４

３０．のんたんの夏休み

　　３０．１６　２００３年８月３１日　（2003年10月7日）

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　　夏休みの最終日となりました。前夜おそく、松山から帰ってきたので、最終日くらいは休養日に したいところですが、子ども達がいると、なかなかそうもいきません。
　　それに、この日はあみちゃんにとっての大イベントが行われる日なのです。
　　それは、「ミッションＡＯＰ」。つまり、あみちゃんおでかけプロジェクト、です。
　　実は、このプロジェクトをミエさんが提案してくださったのは、ＮＯＰも中盤にさしかかった、 ８月１１日のことでした。
　　朝、ミエさんがいつものようにのんたんをお迎えに学童に行くと、 あみちゃんが涙をこらえて（一生懸 命拭きながら）、「のんたんばっかり…」と言いだしたそうなのです。
　　その日、ミエさんがこんなメールをくださったのです。
　　「あみちゃんと、夏休みの最後に一緒 にお出かけしよう、と約束してしまいました。勝手をして申し訳ありません。『ふた りっきりでどこかに行こう。どこでも考えておいてね。内緒だよ。』と言ったら、涙がと まりました。」
　　「のんたんのボランティアさんは、あみちゃんのたいせつなおともだちでもある。」と 思い込んで育ってきたあみちゃんには、毎日、のんたんだけがボランティアのおねえさんたちと でかけてしまうことが寂しく感じられたのでしょう。
　　もちろん、おかあさんはあみちゃんに、「のんたんは毎日 盲学校にお勉強に行くのよ。」と説明していました。（毎日、のんたんがおねえさんふたりと 遊びに行くなんて知ったら、あみちゃんが納得するはずもありません…。） それでも、あみちゃんはのんたんがうらやましくなってしまったようなのです。
　　それを察したミエさんが、「あみちゃんのためにＡＯＰを。」 と、申し出てくださったのです。
　　こうして、夏休み中、毎日続いた「ＮＯＰ」の最後をかざったのは、たった一日だけ おこなわれた、「ミッションＡＯＰ（あみちゃんおでかけプロジェクト）」だったのでした。
　　この日、のんたんは夫と太鼓館におでかけです。ひとり家に残った私は、休む暇もなく、 のんたんの夏休みの宿題をせっせとかたずけたのでした…。
　　こうして、のんたん一家の長い長い夏休みが終わりました。
　　おとうさんとおかあさんが初めて挑戦した「ＮＯＰ大作戦」。いちばん頑張ってくださったのは、 もちろんボランティアさんたちでしたが、その影で、翌日の段取りを組んだり連絡をしたり、 と、実はおとうさんとおかあさんも毎日大忙しでした。
　　でも、たいへんだったけど、「最高の夏休み」でした。おとうさんにとっても、おかあさんに とっても、もちろんのんたんにとっても。そして、あみちゃんにとっても「最高の夏休み」と なるよう、心をくだいてくださった方のことを、けっして忘れることはないだろうとおかあさんは 思っています。
　　たくさんの方々に見守られて、この夏、のんたんとあみちゃんは８歳になりました。